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不妊治療・体外受精・産婦人科・広島HARTクリニック
不妊でのお悩み不妊治療体外受精などで、来院される患者さんのために、広島HARTクリニックは世界のトップレベルの不妊症治療医療技術を提供することはもちろんのこと、患者さんの満足をさらに高めるためにISO9001:2008を取得して、スタッフ全員が継続的改善を目指して努力しています。

なぜ体外受精なのですか?

体外受精は採卵をして卵を観察し、受精させますので、卵の質や精子の受精能力がはっきりと分かります。 また受精卵の質も分かります。 例えば、良い受精卵を子宮内に戻すことによって妊娠すれば、 それまで妊娠しなかった原因は卵管の問題であったということになります。 残念ながら妊娠に至らなければ着床の問題が重要となります。こうして体外受精を行うことで、 今まで分からなかった不妊症の原因がはっきりとするのです。

体外受精の方法

(1)卵巣刺激

体外受精を成功させるためには良質の成熟卵(下図)を採取する必要があります。
良質の成熟卵
排卵する卵(成熟卵)は全てが赤ちゃんになるような良質ではないので、排卵誘発剤(HMG,FSH、パンフレット参照してください)を使用して卵巣を刺激し、多くの卵を採取します。卵巣を刺激しますと、通常より早く排卵するようになりますので、自然排卵が起こらないようにする必要があります。そのために、以下の方法で卵巣刺激を行います。方法の選択は医師が患者さんに適した方法を決定しますが、ご質問があれば医師にご相談ください。

Long法
ナファレリールという点鼻薬を使って自然排卵を防ぎます。体外受精を実施する前周期の高温期7日目頃より開始し、月経3日目よりHMG/FSH投与を開始します。

Short法
ナファレリールを体外受精実施周期の月経開始2日か3日目より開始し、HMG/FSHは3日目より開始します。

卵胞計測およびHCG投与
月経7日か8日目より超音波検査、血液ホルモン検査を行い、卵胞の発育を調べます。卵胞が成熟した日(主席卵胞径が18mm以上)にHMG/FSH投与は中止し、同日夜にHCGを投与して卵の最終成熟を促し、HCG投与の約36時間後に採卵します。しかしこれ等の方法で卵が十分に育たない場合は治療を中止し、次回他の方法で卵巣刺激を行います。

セトロタイド使用法
ナファレリールに替わり、作用機序の違うセトロタイドという注射を使用して自然排卵を防ぎます。卵胞発育の不均等を防ぐため、前周期経口避妊薬を投与することがあります。月経3日目よりHMG/FSHを開始します。

卵胞計測、セトロタイド投与
月経7~8日目より卵胞計測と血液ホルモン検査をおこない、主席卵胞径が14mmに達した日よりセトロタイド皮下注射を開始し、主席卵胞が18mm以上に達する日まで毎日投与します(通常2〜3日間)。その日の夜、HCGを投与して36時間後に採卵します。1個の主席卵胞のみが早く成長して、採卵数が少なくなることがあります。

(2)卵の採取について(採卵)

採卵当日は、朝から何も食べたり飲んだりしないように指示されます。 指定された時間迄に夫と来院して下さい。採卵は膣へ局所麻酔をして、超音波診断装置の下で膣より針を刺し、 卵巣より排卵直前の卵を採ります。所要時間は約10〜15分で、その後1〜2時間の安静で帰宅できます。 手術や癒着のため卵巣が正常な位置にない人の場合静脈麻酔で行なう場合もあります。

※採卵数は1個から20数個と個人差がありますが、まれに0の場合もあります。 (自然排卵が起こってしまった場合や、卵が十分成熟してなかった場合など)

(3)精子の調整と媒精

採取された卵は、顕微鏡で成熟度を観察した後、培養器内で培養します。 この間、夫には精液を採取していただきます。 当日朝は、シャワーを使用して陰部を清潔にして下さい。 採精方法は精液検査時と同様にして下さい。遠方の方は採取場所として個室が用意してありますのでご使用下さい。 当日の精液状態が悪い場合、もう一度採っていただくこともあります。 提出していただいた精液から特別な方法で良い精子を選別して卵と一緒にします。 また顕微授精をする場合もこの時に行ないます。そしてまた培養器内に戻します。

(4)受精の確認

採卵日の翌日(採卵後24時間)に顕微鏡で確認します。 正常の卵と精子であれば70%以上の卵は受精します。 しかし、精子の受精能力が低ければ精子の数が多くても30%未満の場合も珍しくありません。 まれに受精が遅れ翌日(採卵後48時間)に確認される場合もあります。 受精を確認した卵は新しい培養液の中に移し換え、さらに培養します。

Q&A
Q受精しなかった場合どうなるのですか?
A胚移植は中止となります。医師より今後の方針や顕微授精等の方法についての説明があります。

(5)受精卵を子宮内に戻すこと(胚移植)について

採卵後2〜3日目に、受精卵は分割を始め4〜8分割卵(胚)となります。 この胚を子宮内に戻す日は、採卵後2日目又は3日目になりますが胚や子宮内膜の状態を考慮し医師が判断します。 現在、次の2つの方法で行なっています。1つは細いチューブ内に胚を入れて、 超音波で観察しながら子宮口からあらかじめ計測していた子宮内へ入れる方法です。 普通の内診と同じ体位で痛みもほとんど感じません。もう一つの方法は経子宮筋層子宮内移植法(TMET)です。 子宮口が変形している・狭いなどの理由でチューブが子宮口に挿入できない場合に行います。採卵の時と同じ様に超音波診断装置で子宮内を見ながら、針を子宮に刺して針先が子宮内膜に入った事を確認して、 チューブ内に入れた胚を針先から注入します。麻酔は使いませんので一瞬の痛みは感じますが、すぐに終ります。 どちらの方法をとるかはその人の内膜の状態などにより医師が判断します。
良好な4〜8分割胚を移植しても妊娠に至らない人には、胚を採卵後5日目まで培養して移植することもあります。 (胚盤胞移植・Newsletter Vol.1参照)子宮内の環境の問題で、 良好胚でも育たない場合も考えられるからです。
いずれにしても胚移植法にはいろいろあり、患者さんによって方法を変えていきますので医師とご相談下さい。

Q&A
Q:胚はいくつ戻すのですか。
A:当クリニックにおける移植胚数は原則として1個までです(日本産婦人科学会会告による)。 残りの良質胚は凍結し、もし妊娠に至らなかったら、次の周期に融解して胚移植します。しかし女性が高齢の場合や、3回以上胚移植しても着床しない場合は2個移植する場合もあります。 戻す個数は女性の年齢、子宮内膜や胚の状態で着床条件が異なりますので、最終的な判断は担当医師が行ないます。 35歳未満で初回の体外受精、顕微受精の方には1個の移植を奨励しています。 移植胚数について特にご希望があれば、移植日までに医師か看護師にご相談下さい。 余った胚のなかで、凍結が可能な良質胚はご希望により凍結保存します。

(6)胚移植後管理について

胚移植後は特に安静の必要はありません。異常がなければ帰宅できます。 その後は通常の生活をする事が可能です。採卵後14-16日目に血液検査にて妊娠判定を行ないます。 その間、胚の着床をたすけるために内服薬や座薬、注射があります。これを黄体期補充療法といいます。

Q&A
Q:妊娠しなかったらどうするのですか
A:次回の予定は医師との話し合いにより決定します。

体外受精で起こりうる副作用について

(1)体外受精実地に伴う合併症、副作用

a.薬によるアレルギー
b.麻酔による副作用
c.採卵時に針で他の臓器を突き出血、感染が起こり、入院・開腹手術が必要となる。
 (特に癒着のひどい人の場合)また卵巣からの出血が止まらない場合も入院が必要となります。
d.卵巣刺激に過剰に反応して卵巣が腫れ、腹部膨満感、体重増加、吐き気、胃痛などの症状がでる。(卵巣過剰刺激症候群)

a、bは個人差があります。アレルギー体質の方は必ず申し出て下さい。cは非常にまれですが、生じることもあるとご承知下さい。dは若い人では約10〜15%の頻度で出現し、特に卵がたくさん採れた人に出現します。ほとんど一過性ですが妊娠しますと2~3週間続くことがあります。しかし生理になれば1~2日以内に消失します。まれに重症で腹水が溜り入院を必要とする場合もあります。またその結果脳血栓症を起こすことも報告されています。

(2)妊娠成立後の異常

a.流産
b.子宮外妊娠
c.胞状奇胎
d.子宮内胎児死亡
e.多胎妊娠

流産率は15〜20%位です。妊娠を一般の人より早めに確認しますので率は高めですが、一般の妊娠の流産率と変わりはありません。しかし、子宮外妊娠の率は自然妊娠より高くなります。理由として、体外受精を行う人に卵管の状態が悪い人が多いこと、複数の胚を子宮に戻すため一部の胚が卵管内に押しやられる可能性がある為と考えられています。c、dも体外受精で特に高いわけではありません。多胎妊娠は早産、未熟児の原因となり、 できるだけ避けたいのですが、妊娠率を高めるため、あるいは患者さんの希望で胚移植数を2個(高齢では3個の場合もある)にすることがありますので双子(約20%)、あるいはまれに三つ子になることもあります(2006年度3例)。多胎妊娠の可能性についても留意しておいて下さい。
また、胚盤胞移植では一卵性双生児(一個の受精卵から2人の赤ちゃんができる)の率も 多少高くなると報告されています。

男性不妊症は解決できる

顕微授精

体外受精で受精しなかった人、精子の数が少ない人(男性不妊症)には、顕微授精という方法があります。 1992年にベルギーのグループがこの方法を成功させて以来、全世界に広がり、現在の顕微授精の主流となっています。 細いピペット(6〜7ミクロン)を使って1個の精子を尻尾から吸い、そのピペットで透明帯を突き破り、 そのまま卵の細胞膜も突き破って精子を卵細胞の真ん中に押し出し、 ピペットを抜きます。高度な技術力と設備が必要となる方法ですが、受精率は95%以上の人に期待できます。 全く動いていない精子や、奇形の精子、また無精子症と診断された人でも精巣(睾丸)から精子を見つけられれば、 元気な赤ちゃんが誕生しいます。

精子の数の少ない人はもちろん、無精子症と診断された人でも睾丸(精巣)から組織を取り出し、 精子を探して顕微授精を行えば、妊娠が可能となっています。 私たちが囲卵腔内精子注入法でわが国最初の顕微授精の妊娠・出産を成功させた後、 ベルギーのグループの成功により、細胞質内精子注入法(下図)による顕微授精が主流となりました。
細胞質内精子注入法・ISCI
そこでHARTクリニックでは技術力を要するこの方法に積極的に取り組み、多くの妊娠・出産を成功させています。 現在、HARTクリニックで顕微授精を受けて誕生した赤ちゃんは800名を超え(2003年1月現在)、 皆元気に育っています。

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