若いカップルが避妊をしないで性交を行うと、1年後には約80%のカップルが妊娠します。 これは、年間10〜12回の排卵の機会(妊娠のチャンス)があったのに、 累積して80%のカップルしか妊娠しないということです。 この80%の多くは6か月までに妊娠しているため、1回の排卵あたりの自然妊娠率は30%程度。 次の1年間で妊娠する率は10%で、3年目にはほとんど妊娠が期待できません。 そこで医学的には2年過ぎても妊娠しないカップルを不妊症と定義しています。
一度も妊娠したことのない人を原発性、妊娠したことはあるが、その後妊娠できない人を続発性と言います。 不妊症の夫婦は10組に1組の割合に存在し、この割合は昔も今も、また欧米と日本とでも差はないと言われています。 一般の不妊症治療を始めますと、下図のように妊娠する人の多くは6カ月までに妊娠されますが、 その後の妊娠率は悪くなり、1年を過ぎるとほとんど妊娠しません。妊娠できないのはそれなりに理由があるのです

二人とも問題(異常が)ないと言われているのに
人工授精を何回もしたのに
1年以上治療に通っているのに
なぜ妊娠しないのでしょう?このような疑問や不安をお持ちではないでしょうか。
一般不妊症検査では明らかにできない4つの原因があります。
卵管の機能とは、「排卵した卵を捕獲する(ピックアップ)」、「卵を輸送する」、「受精、胚発育に適した環境を提供する」、「胚(受精卵)を子宮内まで輸送する」
これらのことがうまくできているかを検査する方法はありません。子宮卵管造影や腹膣鏡検査では、卵管がつまっていないことはわかっても、卵管の機能を調べることはできません。

精液検査が正常と言われていても受精能力に異常のある人は少なくありません。
数千万/億の数の精子がいても受精能力のある精子はせいぜい20%くらいなのです。これが10%を下回りますと受精する率が低下します。
受精能力は精子の運動状態や、精子の頭部にある酵素など複数の酵素が関与しますが、正確に受精能力を検査する方法はありませんし、してもあまり意味はありません。
というのは次に述べるように、精子の受精能力が正常でも卵に問題があり、受精しないことが少なくないからです。

毎月排卵している卵は全て良質で、赤ちゃんになるものと思っていませんか?
しかし実際には、20代の女性でも良質な卵が排卵される確率はせいぜい2〜3ヶ月に一度の割合です。したがって、若いカップルでも毎月妊娠するわけではないのですが、それでも半年で6割、1年で8割のカップルが妊娠するという理由の多くは卵の質にあるのです。

女性は生まれた時には約100万個の原始卵胞(成熟前の卵)を持っていますが、思春期には約40万個になり、20代ではその半分に、30代半ばにはさらにその半分に減少します。女性の一生のうちにせいぜい400〜500個の卵しか排卵しませんので、約1000分の1しか成熟卵にならないということです。このように加齢とともに卵の数が減少し、さらに良質卵の割合も減少していきます。
また、生まれつき精子の数が少ない、動きが悪いという男性がいるのと同様に、生まれつき卵の数が少ない、良質卵が少ないという女性も少なくありません。卵の質は赤ちゃんができることの最重要因子ですが、今まで受けてきた一般不妊検査では、あなたの卵の質については何も分からないのです。
良質卵子(左:採卵直後,右:顆粒膜細胞を取り除いた成熟卵)
不良卵子
体外受精で良質な胚を何回も移植しても着床しない人がいます。子宮内膜が厚くならない人、子宮内膜症や子宮筋腫が大きい人などですが、本当に着床しないのかは通常の不妊検査では分かりません。
不妊治療は悪いところを治して妊娠することではありません。本当に悪いところを見つけて、その部分が機能できるよう、あるいは代わるもので補助して妊娠しやすくすることなのです。悪いところが卵管なら体外受精で、精子なら顕微授精、子宮なら凍結胚移植法などを使って妊娠しやすくするのです。
しかし、悪くなった/老化した卵の代わりはありません。
あなたが1年以上、一般的な治療を受けても妊娠しないのに、さらに同じ治療法を続けることは不必要に時間が過ぎ、卵の数、質の低下をも招いてしまうことになり、妊娠の機会を失うことにもなります。あてもなく不妊治療を何年も続ける時代ではありません。
HARTクリニックは1年以上、不妊治療を続けても妊娠しない人のために、その原因を明らかにし、最先端の生殖補助医療を提供する施設です。
現在受けている治療に満足できない、納得できない方はご相談ください。
不妊治療の目的ははっきりしているものの、先の見えない治療で患者さんは多くのストレスを経験することを余儀なくされます。 さらに体外受精などの先端医療を受けなければ赤ちゃんができないのかという事実は、さらにあなた達を追いつめることになるかもしれません。 そしてこのことを家族や友人にも話すことはできず、孤独に陥ることもあるでしょう。それを克服するには理解してくれる話し相手が必要です。 HARTクリニックは医療スタッフのほかに不妊治療経験者による支援団体へも紹介できるシステムで、こころのケアも重視しています。